「暗夜の奇祭」 縣祭(あがたまつり)

毎年6月5日から6日の未明にかけて、沿道の灯火がすべて消えた暗闇の中を、熱気に包まれた男たちの担ぐ神輿が進んでいく。これが、宇治市の縣(あがた)神社の祭礼のひとつである「あがた祭り」です。

神輿を運ぶ儀式は梵天(ぼんてん)渡御と呼ばれ、明かりを消すことから「暗闇の奇祭」「くらやみ祭り」などと呼ばれることもあります。

午後10時ごろまでは境内に数多くの夜店が並ぶ、宇治市を代表する大きなお祭りです。

 

藤原氏が宇治の静謐を願って斎行した道餐祭に始まります。大幣殿を出た大幣は幣差、神馬など多くのお供と共にあがた通り、新町通り、本町通りを町の角々で御祓いの儀式をしながら進みます。帰着後大幣殿で三回転させて地面に叩きつけた大幣を、十二人の幣差が県通りを宇治橋まで引きずって走り、宇治橋の上から角々で祓われた疫病と共に川に流します。

 

※2020年、2021年は夜店を伴うお祭りは中止され、神事のみを遂行されました。

県神社
〒611-0021 宇治市宇治蓮華72